広報だより
時代に合わせて進化する10年目のテントアワード
テントアワードは、会員の技術の向上と、日本テントシート工業組合連合会青年部会の広報を目的に開催。会員がお客様に販売した施工事例や、これから販売する製作事例等から作品を募集。10年目となる2021年開催では、全6部門72作品の応募がありました。今回は、受賞作品やテントアワードの今後について、木下友裕会長(以下、木下氏)、山口秀樹副会長(以下、山口氏)、事務局 三崎嘉恵氏(以下、三崎氏)にお話を伺いました。
日本テントシート工業組合連合会青年部会
日本テントシート工業組合連合会を母体とし、全国25都道府県、287名の会員が参加する、テント生地などの膜材を取り扱う企業団体。商品開発や企業発展のために地域ごとに講習会を開き、情報を交換している。年に一度、全国の会員が作品を発表し合う「テントアワード」を開催。
これまで以上に多様な製品が集まったテントアワード2021
2021年度開催では検査場で使う間仕切りや抗菌機能付きシートを使った作品など、新型コロナウイルスに関連した作品が多数応募されたとのこと。部門別の応募数では、オーニング・装飾部門が最多。これまでは、店舗の軒先に使う日除けが多かったが、今回は一般家庭向けのおしゃれな製品も多かったそうです。そこには、地球温暖化対策の一環として日除けが注目され、多様な場面で膜材需要の高まりも関係していると予想されています。
木下氏は、テント組合青年部会が主催する勉強会での発見をもとに、各企業が工夫を凝らした作品が投稿され、膜材を扱っている企業同士、勉強になったと振り返っています。
特にホテルのエントランスやカフェのテラス席などでの施工例では、日を遮る機能面だけでなく、見た目にも華やかなデザインを重視した作品が見られました。また地域的な特性を考慮した作品など、普段の仕事現場では見ないような特殊な技術を用いた製品も多かったようです。
全6部門の受賞作
オーニング・装飾部門「夜に輝くファーリングシェード」
この製品は、オーナーと設計担当の方が3年ほどかけて考えた作品。風が強い時に巻き取って収納できるなど機能面を充実させたほかに、デザイン性にも工夫を凝らしました。
シェードは太陽の下で日除けとして使うイメージが強いと思いますが、こちらはあえて夜間にライトアップして楽しむ方法を提案した商品。
膜構造・屋形テント部門「グランピングドームテント」
グランピング施設で使われるドーム型のテント。これまで流通していた多くは海外製品で、日本の消防法や安全基準を満たしていませんでした。そんな中生まれた、確認申請が取得された製品。
今回は不燃性のある膜材を使い安全性に配慮し、確認申請が取得されたものでした。製品の信頼性も高まり、テントのオーナーにも非常に喜ばれています。