広報だより
飛沫感染防止用に活用されている塩ビ製フェイスシールド
新型コロナウイルス感染対策として、医療従事者を中心にフェイスシールドの需要が高まっています。2020年6月、大阪府東大阪市の技術力のある異業種が集まって医療用のフェイスシールドを共同開発しました。これに用いられるシールドに硬質ポリ塩化ビニル製シートを提供しているのが、又永化工(株)(堀江光平社長/本社 東大阪市)です。
(有)アイ・プロジェクト(市村優次社長/本社 東大阪市)が、医療関係者と相談しながらフェイスシールドの設計を担当。「I・B・Mシールド」は、顔面とシールドの間に5cm以上の余裕ある空間を確保したことで通気性が良くて曇りにくく、横からの飛沫を防ぐため耳付近までシールドで覆った点が特徴です。また、塩ビ製シートは、ゆがみのないクリアな視界を実現し、帯電防止剤入りのため、ゴミが付着しづらくなっています。フレームとベルトによりサイズ調整が可能で、フレームは後ろのバンドで簡単に調整ができ、総重量が50gと軽量で使いやすくなっています。ユーザーから、曇らない、傷がつきにくい点も好評です。7月末までに3万個以上を販売。医療分野だけでなく、幼稚園や介護施設、スポーツクラブなど、各方面から引き合いが増えているそうです。
また、又永化工は(株)EPM(本社 福岡市)とフェイスシールド「ヴィラード シンプル」を共同開発して販売しています。本品は、ヘッドバンド1個、頭部緩衝材1個、シールド5枚が1セットとして構成され、一日一枚の使用が推奨されています。
同社は「硬質塩ビシートは、他の素材に比べて耐薬品性がありアルコール消毒による表面白化もしにくく、傷がつきにくい、耐寒性にも非常に優れ、割れにくいなどの特性があります。その他にも難燃性や帯電防止の機能を活かして、飛沫防止用パーティションや容器包装など広い分野で貢献したい」と語っています。
これらのフェイスシールドは、又永化工の関係会社で、塩ビ製カップ容器を主要製品とする鴻池プラスチック(株)(本社 東大阪市)より販売されています。