2007年3月 No.60
 
連携進む、VECと海外塩ビ業界

情報交換、啓発活動など、欧米、
アジア・オセアニア諸国の関係者と積極的活動


●アジアのネットワークも活動本格化
  アジア地域での塩ビや化学物質に関する情報の普及と啓発活動のため、塩ビ工業・環境協会(VEC)が中心となり塩ビを生産するアジア各国の企業に呼びかけ、ネットワーク作りを行ってきました。
  これまで、年に1〜2回会合を開いてコミュニケーションを進めてきましたが、2005年にはその活動をより組織化して積極的に取り組み、国際舞台での活躍を目指すことを目的として日本国内にNPO法人APVN(Asia-Pacific Vinyl Network)を設立しました。
  現在、アジア・オセアニア地域で塩ビ樹脂を生産している全ての国と地域(オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、パキスタン、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイそして日本の12カ国)から塩ビ樹脂メーカーや塩ビ業界団体が加入しています。昨年11月には、インドのムンバイで総会が開催され、欧米の塩ビ業界団体を招待し、情報交換を行いました。
  2007年の主な活動予定として、アジア地域における塩ビパイプのプロモーション活動や塩ビ樹脂製造に関する安全衛生問題について理解を深める会議を予定しています。

●「世界ビニルフォーラム」を9月開催
GVC総会(2006年10月、サンクトペテルブルク)
 VECと同じような塩ビ樹脂製造メーカーの業界団体として、欧州にはEuropean Council of Vinyl Manufacturers (ECVM)、米国にはThe Vinyl Institute (VI)という組織があります。塩ビ業界団体では、国際的な情報交換の場としてGlobal Vinyl Council (GVC)を組織し、各国の活動状況や業界を取り巻く環境問題などについて、年に一度総会を開催して意見交換を行っています。昨年は、10月ロシアのサンクトペテルブルクにおいて、塩ビ樹脂メーカーや添加剤業界、加工業界はじめ、ユーザー業界である自動車メーカーや医療器具メーカーさらには欧州の行政関係者を講演者に招いて開催されました。
  今年の大きなイベントは、5年ごとに開催する世界ビニルフォーラム(World Vinyl Forum)です。前回は2002年10月末にワシントンで開催されましたが、今年は、9月ボストンで開催されることとなり、第3回目を数えます。
APVN総会(2006年11月、ムンバイ)
  今年の詳細内容はまだ決まっていませんが、フォーラムでは、世界各地の市況や塩ビ製品の普及活動さらには塩ビ製品の新しいアプリケーション例について紹介されるものと思われます。参加者は、塩ビの製造メーカーや加工メーカーはもちろんのことユーザー業界である電気・電子メーカーや自動車メーカー、建築業界の方々の参加が見込まれます。日本からも多くの関係者に参加いただきたいと思います。
  フォーラムでは、塩ビを使っていただいている日本の産業界(電気・電子メーカー)から塩ビに対する考え方について講演いただくとともに、塩ビサッシや樹脂サイディングの普及活動状況などについて報告したいと考えています。フォーラムの内容が決まり次第ご案内を差し上げます。
(VEC海外担当:高橋裕明)