身近な生活用品に見る塩ビの活用例 布地に塩ビをコーティング−三越デパートが発売した省資源時代の買い物袋
この「塩ビって何」の頁では、これまで塩ビの優れた省資源性や加工適性、あるいは私たちの生活を支える様々な用途などをご紹介してきました。今、資源の有効利用が叫ばれる中で、そんな塩ビの特性を身近な製品に役立てていこうとする動きが広まっています。今回は巷の話題の中からその一例をピックアップしてみました。
百貨店の三越が売り出した「三越ストライプバッグ」が、いま女性たちの間で静かな人気を呼んでいます。綿の布地に塩ビをコーティングした同社オリジナルのショッピングバッグで、「紙袋の使い捨てを見直し、繰り返し使うことで身近な省資源に役立てよう」と企画されたものです。布製のショッピングバッグというだけではそう珍しくはありませんが、三越ストライプバッグの場合はその上に塩ビをコーティングしたところが最大のポイント。塩ビの持つ耐久性と耐水性を利用することで、雨の日も安心して、繰り返し使用に耐える製品の開発が可能になったわけです。「500円、省資源込み」というキャッチフレーズからも、同社のメッセージを鮮明に読み取ることができるでしょう。 三越ではこのオリジナルバッグを発売する以前から、英国ハロッズ社が開発した同様のショッピングバッグやエプロンなどを直輸入しており、省資源というテーマに対して常に前向きの取り組みを続けてきました。ハロッズ社の製品については、当協議会でも去る8月に前橋市で開催された「ソルトランド」(母と子供を対象にした塩・塩業に関するPRイベント。主催=JT北関東塩業センター)に出展した際、塩ビの基礎知識普及の一環として展示・紹介していますが、「三越ストライプバッグ」は、そうした製品が日本国内でもようやく作られるようになったところに大きな意味があると言えるでしょう。塩ビを利用することで身の回りの生活用品に新しい生命を吹き込む −そんな取り組みが、企業のイメージアップ戦略とも関連して今後世界の各地で見られるようになるかもしれません。