“塩ビの新たな可能性”をアピール−「エコプロダクツ2010」に出展(VEC/JPEC)
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親子連れなど多くの来場者で
にぎわう塩ビのブース |
塩ビ工業・環境協会(VEC)と塩化ビニル環境対策協議会(JPEC)は、12月9日〜11日までの3日間、江東区有明の東京ビッグサイトで開催された「エコプロダクツ2010」(主催=(社)産業環境管理協会、日本経済新聞社)に共同出展。<塩ビの新たな可能性を求めて−NEW PVC IN TRADITION>をコンセプトに、身近なエコ素材・塩ビの多彩な世界を紹介して好評を博しました。
●楽しさあふれる塩ビワールドにも注目
エコプロダクツ展は、環境関連の新製品や先端技術・サービスなどを網羅した「国内最大級の環境展示会」として知られるもので、今年で12回目。「グリーン×クリーン革命!いのちをつなぐ力を世界へ」をテーマに開催された今回は、出展者数745社・団体、入場者数18万3000人を数え、3日間にわたってエネルギッシュな展示風景が繰り広げられました。
期間中、塩ビのブースでは、「地球環境に貢献する塩ビ」「塩ビの新しい可能性」「見直されてきた塩ビ」などのコーナーに分けて、塩ビ管やサッシ・サイディングなどの建材をはじめ、塩ビのリサイクル材を使ったフラクタル日除け、さらにはブーツやバッグなどのデザイングッズから、塩ビ管を利用したフルート、スピーカーなどのアイデアグッズまで、多彩な塩ビ製品を展示。省エネ、長寿命だけでなく、楽しさあふれる塩ビワールドをアピールして、親子連れや企業関係者の注目を集めました。
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塩ビ管や塩ビフラクタル日除けにも注目 |
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子どもたちも熱心に環境学習 |
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生活を彩る塩ビデザイン製品の数々 |
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低炭素社会の切り札、
塩ビサッシ&サイディング |
「今回の展示では塩ビのよさをポジティブに訴えることに主眼を置いた。来場者の方々に説明していて感じたのは、環境の時代の中で、エコで低コストな塩ビ製品の情報を熱心に求めている企業が確実に増えていること。また、子どもたちも透明な塩ビの風船のディスプレイに驚いたりしながら、塩ビの特徴や多様性を楽しく理解してもらえたと思う」(VEC関係者)
伝統の技を生かしつつ時代と共に変貌し続ける塩ビ。その可能性は来場者に十分伝わったようです。
第2回「塩ビフォーラム」開く(近畿化学協会&VEC共催)
塩ビのリサイクル技術、ファッション製品開発などテーマに5氏が講演
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上の写真左から、一色、吉岡、湯浅、
黒河内、升島の各氏 |
塩ビに関する様々な研究発表の場となる「第2回塩ビフォーラム」((社)近畿化学協会と塩ビ工業・環境協会〈VEC〉の共催)が、去る12月3日の午後、東京中央区のVEC会議室で開催されました。今回は、塩ビのリサイクル技術やファッション製品の開発などについて5人の講師が取り組みの現状を報告。いずれも魅力的なテーマぞろいで、参加者は熱心に聞き入っていました。
●前向き、かつ視野の広い研究テーマ
「塩ビフォーラム」は、2008年まで大阪で開催され59回続いた「塩ビ討論会」を衣替えしたもので、2009年の第1回から東京に会場を移して開催されています。今回は特に、従来の「シーズ研究重視」から「ニーズ研究重視」へとテーマに広がりを持たせのが特徴で、これまで以上に、塩ビに関わる前向きで、視野の広い研究・技術開発の状況を聞くことができました。各氏の講演のポイントを簡単にまとめました。
(1)環境・資源問題を軸にした塩ビの新たな可能性(一色実VEC広報部長)
一色部長は、塩ビ活性化に向けた未来志向型の業界活動について紹介。VECが進めるリサイクル支援制度の成果や、新製品・新技術のアイデアを公募する「塩ビものづくりコンテスト」(日本ビニル工業会などと共催)の概要など、塩ビの可能性を広げる取り組みの現状を報告しました。
(2)置換型脱塩素化反応によるポリ塩化ビニルのケミカルリサイクル(東北大学大学院環境科学研究科・吉岡敏明教授)
吉岡教授の研究テーマは、エチレングリコールを用いた湿式法で塩ビから塩素を脱離させ、他の元素を置換反応させることで、抗菌性能など新しい機能性を与えた塩ビにアップグレードリサイクルしようという画期的なもの。今回は直近の実験結果について詳細を説明していただきました。
(3)塩ビサイディング材の遮塩性評価に関する研究(日本大学生産工学部建築工学科・湯浅昇准教授)
湯浅准教授は現在VECの委託により、RC(鉄筋コンクリート)躯体に対する塩ビサイディング材の塩害防止効果について、琉球大学山田義智教授と共同研究に取り組んでおられます。講演では、塩ビサイディングが飛来塩分の遮蔽に有効であることを明らかにした暴露実験の結果が報告されました。
(4)軟質塩ビ素材を用いたデザイン創作の試み(黒河内デザイン事務所・黒河内真衣子氏)
服飾デザイナーの黒河内氏のお話は、ファッション素材としての軟質塩ビに興味を持ったことから、(株)三洋とアキレス(株)の協力を得て作品(バッグやアクセサリーなど)制作に取り組んだ経緯を紹介したもので、デザイナーの目から見た塩ビの新たな可能性を強く印象づけました。
(5)電気自動車の開発研究(広島大学大学院医歯薬学総合研究科・升島努教授)
升島教授が取り組んでいるのは、塩ビ製のバッグで電気自動車のボディーを作り衝突時の衝撃を吸収するという驚きの研究テーマ。車体は鉄という常識を覆す挑戦で、専門外の分野に踏み入って、広島の地域起こしにも繋がる研究に邁進されている教授の姿勢に参加者の共感が集りました。既にプロトタイプも完成しており、これからが要注目です。
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