塩ビのリサイクルをめぐる最近の動き
■塩ビフラクタル日除けが日本科学未来館に設置へ
前記リサイクル支援制度の採択案件ともなっている「塩ビリサイクル材を使ったフラクタル日除け」(本誌No.67参照)が、東京都江東区にある「日本科学未来館」に6月26日から8月31日の期間設置されます。
フラクタル日除けは積水化学工業(株)が京都大学大学院人間・環境学研究科の酒井敏教授の研究室と共同で開発した製品。塩ビ管など様々な硬質塩ビ製品のリサイクル材で作った人工の木の葉を組み合わせることにより、自然の樹木と同様の清涼な木陰を再現するもので、耐候性が高く施工も簡単。
最先端科学技術の殿堂・日本科学未来館に塩ビフラクタル日除けが設置されることで、塩ビの環境性、有用性に対する信頼はさらに高まることになりそうです。
未来館のエントランスアプローチで涼しさを体感できますのでご来場下さい。
■塩ビリサイクル支援制度の採択案件決まる
塩ビ工業・環境協会(VEC)が進める「塩ビリサイクル支援制度」の新規採択案件が、山本産業(株)(大阪府和泉市)の「PVC樹脂タイルカーペット廃材のマテリアルリサイクル技術の開発」に決まりました。
採択された山本産業の案件は、タイルカーペットの工場端材などを分離し、回収した塩ビ樹脂をペーストレジンの一部代替として再びタイルカーペットの原料に使用できるようにする技術の開発を目指すものです。
開発研究が順調に進み、塩ビのリサイクルの拡大に繋がることが期待されます。
■弘前・八戸の管工事組合に感謝状(塩化ビニル管・継手協会)
塩化ビニル管・継手協会は、5月29日に開催した第47回総会において、青森県弘前管工事業協同組合と協同組合八戸管工事協会に対し感謝状を贈呈しました。
塩化ビニル管・継手協会が進める使用済み塩ビ管のリサイクル事業に関する両組合の積極的な取り組みを評価したものです。
弘前、八戸の各組合では、リサイクル材を収集し、協会受入拠点の新開(株)青森出張所(中間受入場)、山形県の(株)三芳屋(リサイクル協力会社)などと連携し、独自の工夫とアイデアで回収コストの低減を実現するなど、効率的なシステムづくりを構築しています。(両組合の活動の詳細については本誌No.67参照)。
今回の贈呈にあたり、弘前管工事業協同組合からは「この度のご高配に深く感謝申し上げます。早速、組合員に報告し、一同喜びを共有し、このリサイクル事業は、組合が組合員のためにする最重要事業と位置づけ、これを契機に一層邁進して参りたいと思っております。」
また協同組合八戸管工事協会からは「この度の感謝状贈呈に対しまして、いささか驚きを感じている状況であります。このような感謝状贈呈を賜り、心よりお礼申し上げますとともに、今後も更なる回収をして参る所存であります。」とのコメントを頂きました。
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