2008年3月 No.64
 

「もっと知ろう!塩ビと地球環境」をテーマに 「エコプロダクツ2007」に出展(VEC・JPEC)

暮らしを支え、CO2削減に貢献する塩ビを鮮明にアピール

塩ビの展示ブース

 塩ビ工業・環境協会(VEC)と塩化ビニル環境対策協議会(JPEC)は、昨年12月13日〜15日までの3日間、江東区有明の東京ビッグサイトで開催された「エコプロダクツ2007」(主催=(社)産業環境管理協会/日本経済新聞社)に出展。「もっと知ろう!塩ビと地球環境」をテーマに、製品展示のほか、ショータイムやクイズといった新機軸も総動員して、「暮らしを支え環境に貢献する塩ビ」の姿をエネルギッシュに訴えました。




●「塩ビ新時代」を印象付けた展示会

塩ビでエコ!都市編
塩ビでエコ!住宅編
  エコプロダクツ展は“日本最大級の環境見本市”として知られるもので、9回目となる今回は、「ダイエット! CO2」のメインテーマの下、過去最大規模となる632の企業・団体が出展して、環境配慮型の製品やサービスの展示により活発な広報活動を繰り広げました。
 VECとJPECは、ブースの一角に設けた展示コーナーを塩ビでエコ!「都市編」と「住宅編」に分けて、リサイクル製品や建材、生活用品・医療器具など多彩な塩ビ製品の数々(リサイクル塩ビ管、塩ビサイディング、塩ビサッシ、塩ビ床材、タイルカーペット、輸液セット、血液バッグなど)を紹介したほか、105度耐熱ハーネスや耐火塩ビ管、フロシキシキ、防犯ボールなどの新製品も展示。パンフレットやパネル展示なども駆使して「長寿命で省エネ・省資源の塩ビ」を強力にアピール。
  人々の豊かな暮らしを支える上でも、地球温暖化の解消へ向けてCO2の削減を着実に進める上でも、塩ビが不可欠な素材であることを鮮明に伝えて、これまで以上に「塩ビ新時代」を強く印象付ける展示会となりました。


 ●小・中・高生も楽しみながら塩ビの学習

クイズ「塩ビサッシはCO2排出が少ない」ってホント?
 会場には、ビジネス関係者のほか、授業の一環として参加した小・中・高生の団体や一般の家族連れなどが次々に訪れ、担当者の説明に聞き入ったり、配られたオリジナル下敷きと消しゴムを手にし、塩ビバッグが当たる塩ビクイズに答えたりして、楽しみながら展示品を見学。
  また、今回初の試みとして実施されたショータイムでは、“世界初の塩ビ芸人”と称して2組の漫才コンビ(チェリーの果実/おふくろの味)も登場。会場の一画に設けられたステージの上で、塩ビの特性を分かりやすく解き明かしたコントを披露したり、巧みな話術で来場者の笑いを誘ったりして、好評をしていました。
“世界初の塩ビ芸人”チェリーの果実
“世界初の塩ビ芸人”おふくろの味
 期間中、来場者の対応に当たったVECの関係者によると、「デザイナーズグッズや高級バッグ、医療器具にも塩ビが使われていること、長寿命、省資源、省エネで多くの塩ビ製品がリサイクルされていることなどに好印象を持った人が多かったようだ。企業の関係者も、塩ビ業界にとどまらず、他の業界からおおぜい塩ビのブースに足を運んでくれたが、中には、『リサイクルができるなら、ぜひ塩ビの使用を検討したい』とか、『展示されている製品の素材が欲しいのだがどこで入手できるのか』とか、塩ビに対して積極的な関心を示す人も少なくなかった。一般の消費者にアピールできたことばかりでなく、さまざまな業界の関係者とこうしたコミュニケーションができたことも、今回の展示会の大きな成果だったと思う」とのことで、予想以上の手応えを感じ取った様子。
  塩ビ製品の環境優位性をポジティブに訴えることを目的に企画された今回の展示会。アンケートへの回答数も当初目標の倍近い3000件に達するなど、環境の時代に対応して新たな挑戦を続ける塩ビ業界の姿勢に、来場者も共感を深めたようです。


他にもこんな風景が
 
パネルに見入る小学生たち
 
生活を彩る塩ビ製品の数々
     
 
連日盛況でした
 
家族で塩ビの勉強


反響呼ぶ、中学校での「環境出前講座」(VEC)


「資源と私たちの生活」をテーマに全国8校で。受講生からも高い評価

  塩ビ工業・環境協会(VEC)が全国の中学校を対象に実施している環境出前講座が好評です。VECの担当者が現地に出向き、「資源と私たちの生活」のテーマで生徒たちに直接講義を行うこの取り組み。「環境問題を真剣に考えるきっかけになった」など、参加した生徒からも評価の声が数多く寄せられています。

●省エネ素材・塩ビへの理解も

  石油に大きく支えられている現代社会の実態を学びながら、そこから生じてきた地球温暖化や資源の枯渇などの問題を皆で考えてみよう−これが環境出前講座の基本テーマ。既に昨年以降、長野県の丸子北中学校、埼玉県の本庄市立本庄南中学校、大阪府の能勢町立東中学校、兵庫県の宍粟市立山崎南中学校、新潟県の荒川町立荒川中学校、静岡県の浜松市立南陽中学校、兵庫県の南あわじ市立御原中学校、横浜市の橘学苑中学校など8校で、家庭科や総合学習の時間を使って講座が開かれていますが、こうした環境学習に対する教育現場の関心は非常に高く、中には講堂に全生徒を集めて実施した熱心な学校も。また、能勢町立東中学校では授業の様子と生徒の声をまとめた学校新聞を作成したほか、浜松市立南陽中学校からは受講生150人分の感想文がVECに寄せられています(別掲)。
  講座を担当しているVECの木下清隆広報WGリーダーは、「VECが4年前から各地の大学・高校で実施しているプラスチックの基礎知識講座と同様のことを、中学生向けにやってみたいという狙いでこの取り組みをスタートした。ただ、高レベルな化学知識を必要とするプラスチックの話は中学生にはちょっと難しい。そこで、プラスチックと関わりの深い石油資源と地球温暖化の問題にテーマを絞ることにして要望のある学校から出前を始めたが、どの学校の生徒たちもとても真剣で、特に日本国民が1日に使う石油の量は約70万トン、25mプールに換算して1400杯分といった事実には大きな衝撃を受けたようだ。こうした情報を知った上で、問題にどう向き合うかをそれぞれで考えていってほしいと思う」と話しています。
  講座では、塩ビが環境にやさしい省資源型の素材であることや、塩ビサッシなど温暖化問題に貢献する製品が開発されていることなども紹介していますが、「みんな塩ビのよさをよく理解してくれている」とのこと。「鉄は熱いうちに」の喩えどおり、資源や環境の大切さを知ってもらう上で、今回の中学出前講座の有用性はたいへん大きいといえます。VECでは今後も学校の要望に応じて講座を続けていく方針です。
  なお「環境出前講座」をご希望の方は塩ビ工業・環境協会(tel. 03-3297-5601)まで御連下さい。

★能勢町立東中学校が作成した
  学校新聞(部分)

★浜松市立南陽中学校の生徒から寄せられた主な感想

・1日に70万トンもの石油を使っていることを知り、この状況を改善していかなければならないと改めて感じた。
・暑かったらクーラーを入れ、寒かったらヒーターを入れるという当たり前にしていることが少しおそろしくなった。
・未来に向けてやるべきことは資源の節約。マイバッグの使用などちょっとしたことから利用を減らしていこうと思う。
・私たちの生活を豊かにしてくれる石油にも限りがあることを理解し、未来のために石油の使い方を考えていきたい。
・1人1人が地球の現状を知り、限りある資源を大切に使っていくことが大切だ。
・塩ビのように少しでも地球環境にやさしいものを使っていかなければならない。
・塩ビはダイオキシンが発生するものと思っていが、本当は温暖化防止に役立つと知って驚いた。
・塩ビは省資源のプラスチック。家を建てるときは樹脂サッシを使いたい。