2006年6月 No.57
 
 

★ 「Kids'ISO 14000」の普及事業に協賛(VEC)

 
  塩ビ工業・環境協会(VEC)では、昨年に引き続き今年も、NPO法人の国際芸術技術協力機構(ArTech=アーテック)が進める「Kids' ISO14000」の普及事業に協力を行っています。
 
  「Kids' ISO 14000」とは、環境マネジメントの国際規格ISO 14001をベースに、アーテックが開発した子ども向けの環境教育用プログラムで、入門編、初級編、中級編、上級編の順に学習内容がステップアップしていく仕組み。環境教育のプログラムとしては唯一ISOの名称を使用することが許可されており、既に東京都をはじめとする全国の自治体、小中学校などで10万人を超える子どもたちがこのプログラムを使って環境保全活動に取り組んでいます。
 VECが支援に参加したのは、都内の小学校を対象に「Kids' ISO 14000入門編」の普及に取り組んでいる東京都の呼びかけに応じたもので、VECは都を通じてアーテックへの資金提供などを行います。
 「入門編」では、子どもたちが自らリーダーシップを取って、各家庭の電気、ガス、水道の消費量やごみの量をチェックしたり、無駄を減らすための作戦を実行したりすることで、環境マネジメントとはどのようなものかを自然に体験することができます。
 豊かな環境マインドを身に着けた子どもたちの育成へ、塩ビ業界はこれからもお手伝いしていきたいと考えています。
 

●東京都環境局総務部の谷上裕企画調整課長のお話

 東京都では、環境教育及び家庭における温暖化対策の一環として、平成16年度から「Kids' ISO 14000入門編」の普及に取り組んでいる。具体的には、都内の小学校に対して「入門編」による学習(主に高学年生向け)を呼びかける一方、資金面などでアーテックに協力してもらえる企業を募集するというのが都の役割で、いわば学校、企業とアーテックの間を繋ぐコーディネーターといえる。これまで学習に参加した生徒の数は、初年度が11校700人、17年度が110校8400人と順調に増加しており、18年度は1万人を目標に取り組みを進めているところだ。
 環境教育は子どものときに、身近なところから始めるのがいちばん効果的だ。そして、「お父さんお母さん、こういうことがあるんだよ」という形で、むしろ子どもから大人へ環境を思う心が伝わっていくようになるのが理想的だと思う。「入門編」はその第1ステップとして有効なプログラムであり、企業にもできるだけ普及に力を貸してほしい。今回の塩ビ工業・環境協会の支援は、業界の先進的な取り組みとして高く評価したい。
※ キッズISO14000プログラムホームページ http://www.artech.or.jp/japanese/kids/index.html