■工学院大学・阿部道彦教授のコメント
塩ビ壁紙リサイクルの技術開発として、屋上緑化部材に特化して研究を行った。この市場は住宅を含めた既設建物をも視野に入れると特殊な条件にかなった材料であることが必要となるが、塩ビ業界が開発した壁紙のリサイクルブロックは、れんがやインターロッキングブロックと比較した結果、軽量化、施工性、着色性、耐久性などの点で屋上緑化に適した材料と評価できる。今後は経年での耐久性や雨水の影響等の確認が必要となろう。
循環型社会への適用条件としてリサイクルは重要な課題だが、塩ビ壁紙は商品寿命が5年~20年という耐久製品であることから、できるだけ長期間使用される材料への再生がふさわしい。今回のリサイクルブロックはその点でも課題に対応した用途と言える。
安全性、耐久性が高い屋上緑化用の基盤材として、低コストでの供給が可能になれば、市民のニーズが高いマンションのベランダなどの屋上菜園用としての普及も期待できると思う
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