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塩ビ壁紙のリサイクルは、もともと日本ビニル工業会のビニル建装部会(壁紙メーカーの組織)が検討に着手したもので、
3年以上にわたってマテリアルリサイクルの研究などが進められてきた。しかし、リサイクルシステムづくりという点では、メーカーだけの取り組みではどうしても限界があるということから、エンドユーザーとの接点を持つ問屋、施工業界の入った日本壁装協会に受け継がれることになった。移管後、ほぼ10カ月で今回の実験を立ち上げられたのは、狙いどおり、関係業界が連携した結果だと思う。実験は、経済産業省からもいろいろアドバイスを受けながら進めているが、協会の姿勢や取り組みの内容には行政からも非常に高い評価をいただいている。 |
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塩ビはリサイクルシステムさえ完成していれば、非常に有用で高性能な製品であり、塩ビ壁紙もきちんとリサイクルできるという状況を協会が責任を持って作り上げていけば、施主の方々に安心感を持って使ってもらえることになる。そういう点で今回の実験は非常に大きな意味を持つものだ。
また、将来的には、リサイクルの受け皿としてNPO法人等を設立して、事業そのものを移していくといった展開も検討されるべきだと思う。特に、分別が困難な解体系の建材などは、各工業会が会費を納めてNPOにリサイクルを委託するという形で一本化できれば、みんなで使いやすいシステムになると思う。 |
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