2003年6月 No.45
 

 インテリアフロア工業会が塩ビ床材のリサイクルに着手

  新築端材を回収、「床材から床材」へ。業界団体として「広域再生利用指定」を初取得

    塩ビ床材メーカー8社で構成するインテリアフロア工業会は、この春から全社共同でリサイクルに着手します。新築現場から排出された塩ビ床材の施工端材や余材を分別回収し、粉砕処理した後に各社の工場で床材にリサイクルするもので、去る3月4日には、環境大臣の「広域再生利用指定産業廃棄物処理者指定」を業界団体として初取得。「床材から床材へ」のリサイクルは、注目の第一歩を踏み出すこととなります。  

 

会員メーカー8社が共同でリサイクル

 塩ビ床材は、これまでも使用済みの農業用ビニルや塩ビ電線被覆材を原料の一部に利用するなど、塩ビリサイクルの重要な受け皿となっていました。
 今回の取り組みは、床材メーカーが自らの手で「床材から床材」へ再生する、いわば「水平リサイクル」とも言うべき点に最大の特徴があります。
 また、会員メーカーの製品ならどのメーカーのものでも一緒に回収して共同でリサイクルすることも、あまり前例のない取り組みと言えます。これは、環境大臣の「広域再生利用指定産業廃棄物処理者指定」を取得した結果可能となったことで、個別メーカーではなく、業界団体として同指定を受けるのはインテリアフロア工業会が第1号。環境省もリサイクルのモデルケースとして、今後こうした業界指定を普及させたい意向を示しています。
 リサイクル事業は当面、ビニル床シート及びビニル巾木やクッションフロア、ホモジニアス床タイルの3種を対象として、全国8地域でスタート。岐阜県のリサイクル会社・(株)タイボーを処理拠点に、初年度の平成15年度は500トンの処理を目指す計画で、近い将来、関東地区にも処理拠点を設ける予定となっています。