2002年12月 No.43
 
 

宮本純之博士を招き、内分泌撹乱物質問題テーマにJPEC講演会

 
 本号掲載の《視点・有識者に聞く》にご登場いただいた国際純正応用化学連合(IUPAC) 環境問題上級顧問の宮本純之博士を講師に招いて、当協議会主催の講演会「内分泌撹乱化学物質―研究の現状と課題」が10月30日午後、東京千代田区のJEMAホールで開催されました。講演の中で宮本博士は、内分泌撹乱作用のメカニズムや国際的な協力の中で進められる研究の現状などを説明した上で、「科学者は正しい知見の取得とその正確かつ平易な伝達、産業界はレスポンシブルケアの推進、メディアはセンセイショナリズムを排した正確かつ多面的な報道、行政当局は科学的かつ的確な施策の推進、そして市民は正しい情報を理解する努力が必要」と述べて、化学物質と共存できる社会を国民各層の努力で作っていくことの重要性を訴えました。
 

出展レポート(1)/「ジャパンホームショー2002」で塩ビ建材PR

 
 プラスチック・サイディング懇話会とプラスチックサッシ工業会は、11月19日〜22日まで、江東区有明の東京国際展示場で開かれた「ジャパンホームショー2002」(主催=(社)日本能率協会/(社)日本住宅設備システム協会)に出展(協力=塩ビ工業・環境協会〈VEC〉)、塩ビ建材の多彩な特性を紹介して人気を集めました。同展は“日本最大の住宅関連専門展示会”として知られるイベントで、今年で24回目。期間中、会場では、塩ビサッシやサイディング(外装材)を使ったモデルハウスを展示したり、塩ビサッシの断熱・防音効果をその場で実体験できる遮音体感器、結露発生比較実験器を駆使したりして、塩ビ建材の省エネ性、長寿命性、施工性などを立体的にアピール。中には、興味深そうに結露発生比較実験器の中を覗き込む来場者の姿も見られ、塩ビ建材に対する関心の高まりをうかがわせました。
 

出展レポート(2)/高炉原料化技術を紹介した「実用化開発助成事業成果展示会」

 

 一方、ジャパン・ホームショーとほぼ同時期(11月20日〜22日)、会場も同じ東京国際展示場で開かれた「実用化開発助成事業 成果展示会」(主催=新エネルギー・産業技術総合開発機構〈NEDO〉/後援=経済産業省)では、助成対象者として出展した(社)プラスチック処理促進協会が、当協議会と塩ビ工業・環境協会、日本鋼管(株)の4者で開発に取り組む「塩化ビニル高炉原料化技術」の概要を紹介しました。今回の展示会は、NEDOが平成10年度から「民間企業等における産業技術の実用化開発支援」を目的に実施している「実用化開発助成事業」の成果を一堂に集めたもので、プラスチック処理促進協会では協力3者とともに、高炉原料化技術の仕組みをわかりやすく解説したビデオの上映や原料化処理された塩ビの実物展示などを行なって、リサイクルに取り組む塩ビ業界の現状を紹介しました。