農ビの再生処理率が50%を超えた。他の業種でこれだけの大きな数字があるのだろうか。農ビはわが国施設園芸被覆材の歴史を作ってきたわけで、早くから業界あげて適正処理とりわけ再生原料化に力を注いできた。この苦労の賜物といってよい。
再生化技術は、小型で移動式の処理施設等かなり進んできた。しかし、100%に近い再生を目指すには、再生原料の新しい用途開発がポイントと思える。電線用への適用など開発が始まっているので、塩ビ業界の取組、成果に期待したい。
それに、収集運搬から再生原料化までのコスト低減を図ることが重要と考えられる。加えて処理費用の負担の問題がある。現在稼動の再生処理工場は、経営的には相当苦しいという。今まで処理費用は、園芸振興ということもあって、農家の負担は一部で、市町村やJAの拠出でまかなわれてきたケースが多かったが、限界にきていると思われる。受益者(農家)の適正な費用負担を、その徴収方法の仕組み作りとともに進めていく必要があろう。
(社)日本施設園芸協会のなかで、廃プラ対策の担当、事務局にある者として、農ビは勿論のこと廃プラ全体の適正処理が、今後リサイクルという形で実現していくことに、関係者各位と連携を密に微力ながら努力していきたいと思っている。
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