1998年3月 No.24
 

 環境問題の専門組織・塩ビ環境協会(VEC)が誕生

  パワーアップする塩ビ業界の環境活動、社会の要請に応え効果的な対策を強力推進

 

    塩ビの環境問題に対する対応強化と、塩ビに関する正しい理解の普及などを目的とする専門組織・塩ビ環境協会(VEC)が本年(平成10年)1月1日付けで設立されました。今後塩ビ業界では、この新組織を軸に、塩ビへの理解向上へ向けた広報活動とリサイクルの推進、さらには環境問題・廃棄物問題などに関する調査研究活動などを展開していくことになります。  

 

広報活動・リサイクル・調査研究を柱に

  塩ビ業界は、これまで塩化ビニル環境対策協議会(JPEC)を中心に、環境問題解決のための諸活動を実施していますが、昨今、ダイオキシン問題などとの関連から塩ビに対する批判が高まりつつある現状に対応するため、社会の要請に的確に対応し、迅速かつ効果的な対策を立てて、これまで以上に強力に推進していくことが不可欠となってきました。
  塩ビ環境協会(VEC)はこうした判断から、当協議会とは別に、環境問題を専門に担当する組織として設立されたもので、会長には信越化学工業(株)の金川千尋社長が就任。また、2月18日開催の設立総会では、年間予算約10億円を投入して、・塩ビと環境に関する広報活動(正しい理解の普及)、・塩ビに関するリサイクルの推進、・塩ビの環境問題・廃棄物問題等に関する調査研究活動の3点を主な事業内容とするなどの活動方針が決定されました。
  塩ビ環境協会では既に2種類のパンフレット『ダイオキシンなんでもQ&A』および『塩ビの環境・社会への貢献』を発刊して、広報活動を先行させる形で事業をスタートしていますが、今後は当協議会との連携強化も図られる中で、環境問題の解決へ向けた塩ビ業界の環境活動は新たな段階を迎えることとなります。

 

卵パックリサイクルWG −回収協力店を倍増、回収量も月300?に拡大

  回収事業、店頭設置型減容機の開発、微粉砕設備の設置が今年度の3本柱です。
  1.岡山生協東川原店と長野市のサニースーパーチェーンの協力で実施している卵パック回収実験の輪を、両地域を核として更に拡大する(回収店舗は現在の15店から30店に、回収量は月100sから300sに)。
  2.回収作業上最大のネックである回収品の詰替え梱包作業を簡略化するため、店頭設置型の減容機の開発を進めるほか、運賃のコスト低減も検討する。
  3.回収品に混入した異物(ホチキスの針等)の選別行程を省くため、回収品を丸ごと微粉砕できる設備を設置しコマーシャルベースでの検討を進める。
 

 

塩ビ環境協会(VEC)の概要

 
[設 立 日] 1998年1月1日
[所 在 地] 塩化ビニル工業協会内
東京都千代田区内幸町2丁目1番1号(飯野ビル3階)
TEL.  03(3506)5486  FAX. 03(3506)5487
[事業内容] 1.塩ビと環境に関する広報活動(正しい理解の普及)
2.塩ビに関するリサイクルの推進
3.塩ビの環境問題・廃棄物問題等に関する調査研究活動
  (欧米との連携を含む)
[会   員] 塩ビ樹脂メーカーおよび塩ビモノマーメーカー17社
[役   員]
会 長 金川 千尋(信越化学工業株式会社  社長)
副会長 專田 彬(東亞合成株式会社  社長)
副会長 古田 武(鐘淵化学工業株式会社  社長)
副会長 田代 圓(東ソー株式会社  社長)