ラップの国産化と日立化成の取組み
1940年代にアメリカで誕生したラップフィルムは、日本でも1960年に国産製品の販売がスタート。本格的成長は60年代後半以降で、冷蔵庫やスーパーマーケットのセルフ販売の増加、さらには70年代の電子レンジの普及などに伴って急速に拡大した。
日立化成は1973年、米国のボーデン社と合弁会社を設立してラップフィルムの製造販売を計画したが、日本の厳しい品質要求基準に適合せず苦戦。その後、日本独自で研究を進め、1980年に業務用の「ヒタチラップ」(当時の名称)を発売した。以後、世界初の抗菌ラップなど、他社にはない製品の開発に取り組んでいる。