●ストロベリージェネレーションの反撃 塩ビファッションを制作したのは、ファッションクリエイター学科トップクリエイターコース2年生のグループ。いずれの作品も「ストロベリージェネレーション〜甘ったれ世代の戦い方」という制作テーマに基づいて、若々しい創造性を存分に羽ばたかせたデザインとなっています。
その思いを伝える素材として一役買ったのが塩ビシート。今回の作品は、古着屋から手に入れたトレンチコートなどの古着をきれいに修繕した後、一度解体していろいろなパーツを組み合わせるという方法で制作されていますが、その上に重ねられた塩ビシートには、倉庫に積み上げられた廃棄前の大量の服の写真を再加工した図柄がプリントされています。大量生産・大量消費への皮肉を込めたアイデアで、印刷性の高い塩ビならではのデザインといえます。 ●PVCnextとのコラボレーション 上田学園では2012年から、関西塩ビ加工メーカーの若手経営者グループ・PVCnextとのコラボレーションに取り組んでおり、今回もグループの会員会社が塩ビシートの提供や図柄の印刷などで協力を行っています。 ●ファッション素材としての塩ビの可能性
「毎年コラボレーションを繰り返すことで、学生たちのレベルが格段に上がってきている。その吸収力は素晴らしいと思います。塩ビという素材は、光沢感や透け感など今のファッションの方向性を表現するのに適した素材で、学生たちはそういう素材の特徴を敏感に捉えて、作品に生かしているようです。いまの若者は塩ビをオシャレなものとして受け止めています。ファッション素材としての塩ビの可能性は、ますます広がっていくと思います」 「もっとカッコよくなる」「制作意図にピッタリ」「新しい発見」 上田 花菜さん 去年は、塩ビでレインコートを作りましたが、今回はポケットを付けたり、デザインのディテールが細かかったので大変でした。2年続けて塩ビを使ってみて、エンボス加工などを利用すれば、もっとカッコよくなる可能性がたくさんあると感じました。 寺田 悠馬さん 塩ビを使うのは初めてです。今回は立体的に見せたい部分に塩ビを使ったのですが、軟質といっても、布では出せない硬さがあるので、ぼくの制作意図にぴったりの素材でした。友だちからも「とても面白かった」と言ってもらえました。 高橋 伶奈さん 私も、塩ビは、初めてでしたが、貴重な体験でした。塩ビを使うと、ファッションにボリューム感が出ます。 |
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