2017年11月 No.102
 

熊本地震被災塩ビ管のリサイクル管が話題に

耐震性、耐久性のPRも。「下水道展’17 東京」で
(塩化ビニル管・継手協会)

下水道展’17 東京
 塩化ビニル管・継手協会(以下、協会)は、去る8月1日〜4日まで、江東区有明の東京ビックサイトで開催された「下水道展’17 東京」に出展。各種展示物で塩ビ管の耐震性、耐久性をアピールしたほか、熊本地震で発生した塩ビ管廃材をリサイクルした再生管を初めて展示して、来場者の話題を集めました。

●47年経過の下水道管も展示

 「下水道展」(主催:公益社団法人日本下水道協会)は、下水道に関する最新の技術や機器等を紹介する年に一度の展示会。「下水道、くらしを支え、未来を拓く」をテーマに開催された今回は、4日間でおよそ5万6千人が来場する盛況となりました。
 協会のブースでは、敷設後30年・35年経過した下水道管の掘り上げ品、新たに堀り上げられた47年経過の下水道管、43年〜52年間埋設されていた給水管と排水管、さらには可とうマンホール継手や伸縮継手を使用した耐震配管モデルなどを展示して、塩ビ管の優れた長寿命性と耐震性をPR。
 一方、熊本地震被災塩ビ管のリサイクル管は、被災地支援のために協会が運用している「塩化ビニル管・継手リサイクル処理補助制度」(囲み参照)を利用して製造されたもので、被災地から回収した塩ビ管廃材を破砕、再生原料化して、再び塩ビ管に加工しています。熊本県のPRマスコット・くまモンのシールが貼られた展示品を目にした来場者からは、「今後の災害対策の参考にしたい」(自治体関係者)「いろいろな場所で使われるといいですね」(一般来場者)などの声も聞かれ、塩ビ管業界が一体で取り組んだ支援活動に関心が集まっていました。

埋設後47年(上)、35年経過した下水道管   43〜52年間使用の給水管と排水管   可動性を触って確認。耐震配管モデル

埋設後47年(上)、35年経過した下水道管

43〜52年間使用の給水管と排水管

可動性を触って確認。耐震配管モデル

塩化ビニル管・継手リサイクル処理補助制度

発泡三層管(RF-VP100)

くまモンも応援。熊本地震の被災塩ビ管をリサイクルした発泡三層管(RF-VP100)

 2016年の熊本地震で被災した塩ビ管廃材の処理の円滑化と資源の有効活用などを目的に、塩化ビニル管・継手協会が同年10月に創設した支援制度。
 協会が認定した復旧工事業者、中間処理業者、リサイクル処理業者等が行う、廃材の回収・運搬、洗浄、粉砕、再生品化など、リサイクル処理するために必要な事業の費用を一部補助するもの。