美しさとサステナビリティの双方を兼ね備えた製品をデザインすることに問題はありません。この2つは決して相反するものではなく、相互に強化しあうようなものなのです。上手にデザインされた製品は、より価値を高め、そのため製品寿命はより長くなります。これは資源の節約の観点からも重要な要素です。そして、製品寿命に達した時には、他のPVC製品同様リサイクルすることもできます。
いくつかの例が2012年のロンドンオリンピックで使用されたPVC製品にあります。2012年夏季オリンピック開催招致に成功したあと主催者は、ロンドンオリンピックは歴史上最もグリーンなものでなければならないと発表しました。このビジョンを実現するために、オリンピック準備委員会は、建築資材サプライヤーが満たすべき多くの厳しいサステナビリティ要件を設定しました。とりわけPVCに関しては、ECVM業界憲章との整合性、30%以上のリサイクル品含有率製品の優先、そしてリユースまたはリサイクル計画の有無などの基準が含まれました。実際、欧州のPVC業界はこの要件を満たした製品を提供することができたのです。14万uを超えるPVC膜シートがオリンピックスタジアム、ヴェロパーク自転車競技場、水泳会場、水球スタジアム、射撃会場、バスケットボール競技場、馬術競技場で使用されました。
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バスケットボール競技場(画像提供 LOCOG)。PVCは、建物全体の外郭構造となった。 |
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射撃会場。PVC膜シートは後日再利用された。 |
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ロンドン大会会場に設置されていた床材。イギリス・ケントのセブノークスにあるセント・ジョーンズ小学校で再利用され、「チャンピオンの回廊」として生まれ変わった。
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重要なことですが、大会用に製造された多くのPVC製品は、リユースを考慮して設計されていました。例えば、射撃会場のPVC膜シートは、2014年にグラスゴーで開催されたコモンウェルスゲームズで再利用されています。ロンドンオリンピックにおいてPVCを大量に使用したことにより、PVC業界が取り組んできたサステナブルな発展への道筋をきちんと確認できました。ロンドンオリンピック準備委員会による公式文書「ラーニング・レガシー(‘Learning Legacy’)」は、Vinyl 2010(現VinylPlus)原則に基づいて製造された特定の用途のPVC製品の重要性を認識しているのです。
Senior Manager Technical and Environmental Affairs(ECVM)
Mr.Arjen Sevenster
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