1992年12月 No.3
 
 

 
● 「東京パック′92」「エコケム′92」に出展、塩ビリサイクルの現状などPR

  塩化ビニルリサイクル推進協議会ではこの秋、「′東京国際包装展」「エコケム′92」にあいついで出展し、塩ビの基礎知識やリサイクルの取組状況などについてPRを行いました


● 初の再生品「ボールペン・シャープペンセット」を配布(東京パック)


  「東京国際包装展」(TOKYO PACK)は、(社)日本包装技術協会の主催で毎年開かれているもので、今回は去る9月25日から29日まで、東京晴海の国際見本市会場で開催され、内外の包装資材・包装機器メーカー25団体・633社が出展。環境問題をテーマとした展示も多かったせいか、来場者数も5日間で延べ20万7000人を数え、近年になく注目度の高い展示会となりました。
  当協議会では期間中、パンフレット・資料類の配布やパネル展示、ビデオの上映などにより、塩ビの正しい知識やリサイクル活動の現状などをPRしましたが、中でも、塩ビボトルの再生試作品として初めて開発されたボールペンとシャープペンセットへの関心が高く、用意した1500セットでも不足が出るなど、5日間を通して強い手応えを感じることができました。

 

● ボトルボーイのデモンストレーション運転を実施(エコケム′92)


 一方、(社)日本化学工業協会、(社)日本化学会などが中心となって開催している「地球と暮らしにやさしい化学展−エコケム′92」(Ecological Chemistry Exhibition)は、千代田区北の丸公園の科学技術館を会場に、10月1日〜3日の3日間にわたって開催されました(出展数15団体・39社)。こちらでは、「東京国際包装展」と同様のPR活動を行ったほか、1日3回、小型減容機ボトルボーイのデモンストレーション運転を実施して注目を集めました。来場者の中には、「他のプラスチック類との分離はどうするのか」「再生品の開発計画は?」などと係員に質問する人や、減容化された塩ビボトルのフレークを興味深そうに手に取って眺める人の姿も見られ、リサイクルに対する関心の高さを感じさせました。
 

● 消費者団体の招きで塩ビリサイクルなどテーマに講演・意見交換


  塩化ビニルリサイクル推進協議会は去る10月12日、武蔵野市消費者運動連絡会(斎藤富佐恵会長)の招きに応じ、協議会の取組の現状などについて講演を行うとともに、参加した同会のメンバーや市の行政担当者との間で、ごみ問題の解決へ向け活発な意見交換を行いました。
  焼却時の排ガス対策の徹底など、積極的な廃棄物行政を展開する武蔵野市では、行政・消費者が一体となった勉強会が盛んに進められており、これまでにも(社)プラスチック処理促進協会など個別に団体を招いて、その話を聞く機会が設けられてきました。今回は「塩ビ業界の廃棄物処理に関する話を聞きたい」との同会からの招きで、当協議会から酒井・久保木両委員が出席。会の活動内容、塩ビの特性や用途、廃棄物処理などをテーマに、午前10時30分からおよそ1時間にわたって講演を行いました。
  会場となった武蔵野市グリーンセンターの見学者ホールでは、同会会員や市の行政担当者などおよそ30名の参加者が、酒井委員らの話に熱心に聴き入っていましたが、講演の後に設けられたディスカッションの時間では、「自治体のごみ処理現場はこれまで非常に苦労してきた」「塩ビのごみを焼却すると排ガスの中和に費用がかかり、発生する塩の量もたいへんだ」「プラスチック製品は材質表示マークを明確にして分別がしやすくなるようにして欲しい」「生活者の声を反映するため協議会の組織に女性を加えてはどうか」などの意見が出され、消費者団体と当協議会初の会合は充実した雰囲気のうちに幕を閉じました。
  出席後、酒井委員らは「こちらの話に非常に熱心に耳を傾けてもらい、ごみ問題に取り組んでいる市民の切実な思いが伝わってきた。行政関係者のご苦労もよく分かったが、同時に塩ビ業界のリサイクルの取組姿勢についてもご理解いただけたと思う。ごみ問題ではみんなが苦労しているのであり、関係者すべてが協力していかなければ問題は解決しない。今後も同様の招きがあれば、積極的に応じていきたい」と感想を語っています。