2014年6月 No.89
 

●<Future Beauty>展で、mameブランドの透明塩ビバッグが話題

mameブランドの透明塩ビバッグ
(※ 展示会の出品作品とは異なります)

 「PVC Design Award」のきっかけとなったファッションデザイナー・黒河内真衣子さんのmameブランドの作品が、京都国立近代美術館で開催された展示会「Future Beauty 日本ファッション:不連続の連続」(3月21日〜5月11日)に出品され、「現代社会の戦闘服」をコンセプトにしたドレスとともに、透明塩ビ素材のバッグが注目を集めました。
 同展は、20世紀後期以降の世界のファッションをリードしてきた日本人デザイナーの作品100点以上を集めて、「和服から洋服へという転換の中で一旦は途切れたように見える日本の伝統的服飾文化、その創造性が、実は脈々と現代ファッションに受け継がれていること」を見直してみようというもの。
 会場には、三宅一生氏の赤い布をまとったマネキン達のオブジェにはじまり、年代順に作品を配置。mameブランドの透明塩ビのバッグは、新たな素材をファッションに取り入れた意欲的な若手デザイナーの作品のひとつとして、ドレスとともに紹介され、「PVCの可塑性を生かした緻密な手仕事によって繊細な彫刻にも見える作品」という作品評そのままに、ガラス工芸のような輝きを放って参観者の目を引いていました。

● 今年も集合!「集れ塩ビ管スピーカー 関東オフ会2014」開催

迫力の音色に聴き入る参加者
谷古宇さん

 塩ビ管スピーカーのパイオニア・谷古宇賢一さんが主宰する投稿サイト「集まれ、塩ビ管スピーカー」の関東オフ会(関東地区の投稿メンバーによる発表会)が、5月11日、横浜市の横浜ラポールで開催されました。
 「今年は開催日が母の日と重なったので、参加者もちょっと少なめになりました」(谷古宇さん)とのことですが、それでも会場には、全国各地からおよそ20人のメンバーが参集。そのうち11人が、精魂込めた自慢の作品でロックやクラシック、ジャズ、Jポップなど、さまざまなジャンルの音楽を代わる代わる演奏して、参加者を魅了しました。
 今回が初参加というハンドルネームKentaroKumagaiさんは「アメリカで販売されているDIY(Do It Yourself)向けの図面を元に作った作品(下の写真左端)を持ってきました。VP75(通気排水用の肉厚塩ビ管)を専門の業者に依頼してラッパ型に加工してもらったので、デザイン的にもずっとよくなっています。市販の高価なメーカー品を買うんじゃなくて、安価で入手しやすい塩ビ管で最高の音にアプローチするのが楽しいんです」と、塩ビ管スピーカーの魅力を語ってくれました。

スリム、重厚、ミニ、そして遊び心あふれる変り種。今年も工夫をこらした様々な塩ビ管スピーカーが登場しました。