2007年9月 No.62
 

塩ビ建材、廃棄物発電などテーマに、
PR冊子3点をあいつぎ発刊(VEC&JPEC)

●『塩ビと建設材料』─ 塩ビ建材21製品を詳解した画期的ガイドブック ─

  建設材料は国内の塩ビ需要の72%を占める塩ビ製品最大の分野。『塩ビと建設材料』 (B5版148頁)は、その塩ビ建材について、開発の歴史や製品の特長、社会的有用性など を解説した画期的なガイドブックです。
  同書は、(1)塩ビ樹脂・塩ビ製品の特徴と近年の動向、社会貢献における今後の課題など をまとめた「総論」、(2)主な塩ビ建材21品目を個別に取り上げた「製品各論」、(3)付録 (JIS一覧)の3部構成で、中でも、各加工団体からの直接寄稿により、製品ごとの特性 (自己消火性や省資源性等)と開発の歴史、社会貢献のあり方(CO2削減効果等)などを 紹介した「各論」は、文字どおり全体の白眉と言える部分。
  具体的には、塩ビ管や遮水シートなどの土木・設備製品6点、塩ビサッシや塩ビサイディ ングなどの押出建材6点、壁紙やタイルカーペットなどのシート系建材9点が取り上げられており、これだけの多 くの製品を一括して詳解した資料は殆ど前例のない快挙。随所に各製品の特徴を分かりやすく説明した図解ナビ が付けられているのも大きな特徴で、デベロッパーやゼネコン、設計事務所などの建設セクター関係はもちろん、 電気電子、自動車など他のセクターの工場設備に係わる専門家にとっても、必ずや最適の手引き書となるはず。 塩ビ建材がいかに社会インフラを支え循環型社会の形成に貢献しているか、エンドユーザーも納得の一冊です。

●『塩ビの防火性と火災時の安全性』─ 塩ビ建材の難燃性裏付けるデータ集 ─
 消防白書によれば、平成17年の火災による死亡者数は1559名。その多くは逃げ遅れて火 煙に巻き込まれたのが原因といわれます。『塩ビの防火性と火災時の安全性−火災から身を 守る「塩ビ」』(B5版38頁)は、火災対策上、燃えにくく有毒ガスの発生も少ない塩ビが、 建材として極めて安全かつ優れた素材であることを、豊富なデータを駆使して立証したもの で、2000年に作成された技術資料の改訂版(編集は(株)カネカテクノリサーチ)。
 全体を「塩ビの難燃性」「塩ビ及び各種材料の火災時の安全性」「実規模での火災実験結 果と実際の火災における死傷者の実態」の3章(および参考編「火災におけるダイオキシン の発生量」)に分けて、塩ビが紙や木材、他のプラスチックと比べて着火温度が高く燃えに くい材料であること、燃焼持続性の低い自己消火性材料であること、さらには発煙量も他の 汎用プラスチックの10分の1程度で死亡の最大原因である一酸化炭素の生成も少ないこと、などが解説されてお り、火災と塩ビに関する恰好のデータブックとなっています。

●『研究成果から導く廃棄物処理技術の展望』─ 廃棄物発電の課題と対策 ─
  エネルギー資源に乏しく、温暖化ガス排出削減の目標達成を迫られている我が国にとっ て、廃棄物発電はきわめて有望なリサイクル手法といえますが、発電施設数、発電能力と もに、まだまだ十分とは言いがたいのが現状。
  『研究成果から導く廃棄物処理技術の展望』(B5版41頁)は、今後わが国が廃棄物発電 を進めていく上での課題と解決方法(発電設備の効率向上を妨げている廃棄物発電プラン トにおける蒸気過熱管の高温腐食とその対策)、内外の研究成果(耐腐食性蒸気過熱管= スーパーヒーターの研究開発動向)などを総覧したもので、監修は慶應義塾大学の川口修 名誉教授。最新の研究成果からは、都市ごみ中の廃塩ビも、問題なく現在の高効率発電技 術の中で利用できるようになってきていることが明らかになっています。