1995年9月 No.14
 

 平成7年度事業計画の概要

 
 塩化ビニルリサイクル推進協議会では現在、平成7年度事業計画に基づいて各種の活動を展開しています。4つのワーキンググループと2つの委員会それぞれについて、事業計画のポイントを簡単にご紹介します。
 
 1. 塩ビボトルリサイクルワーキンググループ
 今年度は、リサイクル技術開発(粉砕、精製分離、再生用途開発)に重点を置いた調査・研究を行います。
 (1)分離精製技術の開発=不純物のPETを分別するため、近比重プラスチック選別技術(近 赤外線、静電気分離)の調査研究を行う。
 
 (2) 再生利用技術および製品の開発=再生塩ビの最適物性の研究、再生用途(キャラクターグッズなど)の研究を行う。
 
 (3) 回収実験=福島地区で実施している一般廃棄物の塩ビ製醤油ボトル(1.8l)を対象とした回収実験を継続するとともに、中京・九州地区において市場実態調査を行う。また、昨年に引き続き、醤油メーカー10社の協力により産業廃棄物の塩ビボトルの回収実験を行う。
 
 2. 塩ビ卵パックリサイクルワーキンググループ
 (1)岡山市民生協東川原店、長野サニースーパーチェーン(12店)、東金GPセンターの協力を得て進めている卵パック回収実験を継続する。
 
 (2) 微粉砕機を設置している東西2カ所のリサイクル拠点(茨城県の清田商店、滋賀県の菱栄)において、昨年度同様、再生処理を継続する。
 
 3. 塩ビ管リサイクルワーキンググループ

 (1) 今年度は工事残材塩ビ管の微粉砕品を混入したパイプの品質評価試験を行う。また、微粉品に混入した不純物の分離方法について引き続き研究する。
 
 (2) このほか、リサイクル新製品の検討(三層管の調査研究)などを実施する。
 
 4. エネルギー・資源回収ワーキンググループ
  今年度は、塩ビ含有廃プラの焼却・油化に必要な脱塩化水素の技術開発に重点を置き、(社)プラスチック処理促進協会などとの連携も図りながら調査・研究を進めていきます。
 (1) 日鉄化工機と共同で実施してきた塩ビ含有廃プラの脱塩化水素技術の基礎研究を継続する。今年度は、パイロットプラントによる「短時間で効率的に連続して脱塩化水素を行う技術」の研究が最大のテーマとなる。
 
 (2) ケミカルリサイクル(油化)技術の基礎研究については、、北海道工業技術研究所と共同で進めている軟質塩ビ含有廃プラの脱塩化水素・油化の研究を継続する。また、油化残渣(炭水物)の有効利用についても、化学工業会に委託している活性炭としての利用法の研究を継続する。
 
 5. 広報委員会
 今年度も「塩ビえおよび塩ビ製品への正しい知識と理解」の普及をめざして効果的な広報活動を展開します。
 ・ PVCニュースの発行(年4回)、業界紙・専門紙への広告掲載、各種展示会への協賛、
 広報ビデオ「自然と叡知の結晶・塩ビ」の一般貸出など、従来のPR活動を引き続き強
  化、継続する。
 ビデオについては、第2作目制作のための調査・検討も行う予定。
 
 6. 調査委員会
 (1) 塩ビ産業の位置づけ調査=塩ビ産業および塩ビ製品が、社会・経済の中でどのような位置づけにあるのかを、調査・分析し、塩ビの重要性と社会への貢献度を明らかにする。
 
 (2) 塩化水素発生に関する研究=都市ごみ焼却に伴う塩ビ以外の成分(無機塩化物)からの塩化水素発生の実態について、調査・研究する。
 
 (3) 各種調査=昨年度に引き続き、塩ビ廃棄物に関連する内外の情報収集と整理を行う。また、リサイクル新法の動向を見守りながら、関連する調査・研究を実施する。