1992年6月 No.1
 
 環境問題は企業の挑戦テーマ
   消費者の協力で解決の道進む

  

 塩化ビニルリサイクル推進協議会会長 山 口 敏 明 

  本年6月18日に、当協議会の会長に就任いたしました。前会長の向山光雄氏は、塩ビに関する正しい知識の普及と、再資源化技術の指針づくりを目的に、この協議会の設立や活動路線の確立に全力をあげてこられました。その甲斐あって当協議会は、発足してまだ2年目ですが、再資源化委員会の各ワーキンググループ、広報委員会とも計画に沿って着々と活動を進めております。例えば、塩ビボトルの減容化設備や精製装置の開発については既に試運転に至っておりますし、エネルギー・資源回収に関しても塩ビリッチ廃棄物焼却システムを化学工業会と共に検討を始めました。広報活動も、このニュースレターを発刊し、当協議会の活動紹介、塩ビ製品に、関する国内外の情報を迅速にお届けするなど充 実されてきております。
  6月、私は、経済同友会の地球環境委員長をさせていただいており、地球環境問題には、経済人としてもまた個人としても、高い関心を持っております。これからの企業にとって、この問題の解決は大きな挑戦といえます。その方策のひとつは、貴重な資源をどう有効利用するかです。塩ビは、もともと資源の利用効率の高い材料ですが、さらに再生利用技術やシステムの開発・検討に真剣に取り組んでいく必要があります。向山前会長の路線を踏襲しながら、消費者のご協力とご理解をいただき、環境問題解決への道を進むために、当協議会を益々発展させることをお約束しまして挨拶とさせていただきます。
 

 

■略 歴■
 昭和3年9月16日、茨城県生まれ。東京商科大卒。昭和26年4月、東洋曹達工業株式会社(現東ソー株式会社)入社。49年海外事業部長53年常務取締役などを経て、59年取締役社長に就任。今年6月の塩ビリサイクル推進協議会会で第2代会長に選出された。